大切な方へ贈るプレゼントだからこそ、値段を隠すための消し方やマナーについて悩んでしまうことはありませんか。お店でラッピングを頼めれば安心ですが、ネットで購入した商品や自分で用意したアイテムだと、値札シールや服のタグをどう処理すべきか迷いますよね。ハサミなしでタグを取る裏技や、除光液を使って綺麗に剥がす方法、さらには本や化粧品の箱に印字された価格への対処法など、知っておくと便利なテクニックはたくさんあります。また、100均のセリアやダイソーで手に入るシールやマスキングテープを活用すれば、おしゃれに隠すことも可能です。この記事では、物理的な対処法だけでなく、Amazonや楽天、ZOZOといった通販サイトを利用する際のギフト設定や、万が一値段がバレてしまった時の失敗しない対応についても詳しくご紹介します。相手に余計な気を遣わせず、心から喜んでもらうためのポイントを一緒に見ていきましょう。
- 100均アイテムや身近な道具を使ってきれいに値札を処理する方法
- 服のタグや化粧品の箱など素材別の失敗しない隠し方とコツ
- Amazonや楽天などの通販サイトで相手に金額がバレない設定手順
- 値段を隠し忘れてしまった時の相手へのフォローやマナー
自分でプレゼントの値段を隠す方法と便利グッズ

お店で買ったままの状態だと、どうしても値札やタグが気になってしまいますよね。でも、わざわざ専用の道具を揃えなくても、身近なアイテムやちょっとした工夫で驚くほどきれいに処理できるんです。ここでは、私が実際に試して「これは使える!」と感じたテクニックや、100均で手に入る便利なグッズを中心にご紹介しますね。
100均セリアやダイソーのシールで隠す
値札シールを無理に剥がそうとして、箱やパッケージを傷つけてしまった経験はありませんか?特に粘着力が強いシールだと、爪でカリカリやっているうちに箱の表面までめくれてしまい、見るも無惨な姿になってしまうことも…。そんなリスクを冒すくらいなら、「上から隠す」というアプローチが最も安全で確実です。
そこで私たちの強い味方になってくれるのが、100均のアイテムです。特に私がおすすめしたいのが、セリアやダイソーの文具コーナーで販売されている「ギフト用シール」や「目隠しラベル」です。
特におすすめなのはセリアの「ひとことしーる」
中でもセリアの「ひとことしーる」は、プレゼントの値段隠しにおいて「神アイテム」と呼べるほどの使い勝手を誇ります。このシールの素晴らしい点は、単なる無地の銀色シールではなく、「ほんのきもち」や「Thank You」「こころばかり」といった温かいメッセージが印字されていることです。
値段を隠すという行為は、ともすれば「事務的」で「隠蔽工作」のような後ろめたさを感じてしまう作業ですが、このシールを使うことで、その行為自体が「感謝を伝える演出」へと早変わりします。サイズも一般的なバーコードや値札を覆うのにちょうど良い大きさ(約75mm×25mmなど)で作られているものが多いので、一枚貼るだけでスッキリと隠せますよ。
きれいに貼るためのコツ
直接商品にシールを貼ると、相手が開封する際に剥がしにくかったり、跡が残ったりする可能性があります。商品を一度、透明なOPP袋(これも100均で買えます!)に入れてラッピングし、その袋の上から値札の位置に合わせてシールを貼るのが、商品を傷つけないプロのテクニックです。
マスキングテープでおしゃれに消すテクニック

手元に専用のシールがない場合や、もっと自分らしくアレンジしたい場合は、マスキングテープ(マステ)が大活躍します。デザインのバリエーションが豊富なので、相手のイメージに合わせた色や柄を選べるのが楽しいですよね。
ただし、一般的なマスキングテープには「透け感」があるため、そのまま値札の上に貼っただけでは、下の黒い数字が透けて見えてしまうという致命的な弱点があります。「隠したつもりが見えている」というのは一番気まずいパターンですよね。これを防ぐために、以下のテクニックをぜひ試してみてください。
透けを防ぐ3つのアプローチ
- 紙を挟む(推奨): マステと同じ幅か少し小さめに切った「白い紙」や「修正テープ」を値札の上に置き、その上からマステを貼ります。白を挟むことで透けを完全に防げます。
- 重ね貼り: 同じマステを2〜3回重ねて貼ることで、透けにくくなります。ただし、分厚くなりすぎると野暮ったくなるので注意が必要です。
- 濃い色を選ぶ: 淡いパステルカラーではなく、濃紺やダークブラウン、金銀などの色が濃いマステを選ぶと、一枚でも隠れる確率が上がります。
さらに、値札の部分だけちょこんと貼ると「あ、ここ隠したな」とバレバレですが、パッケージ全体に対して十字に貼ったり、リボンと組み合わせたりすることで、最初からそういうパッケージデザインであるかのように見せる「視覚的トリック」も有効ですよ。
服のタグをハサミなしで切る裏技

洋服やファッション小物をプレゼントする時、タグを切るためにハサミを探すのって意外と面倒だったりしませんか?特に購入直後の車の中や、渡す直前のレストランのトイレなど、手元にハサミがない状況でタグに気づいた時の絶望感といったらありません。
でも大丈夫です。実は、ハサミがなくても手だけでタグの紐を切る裏技があるんです。これは「ねじり切り(捻転破断法)」と呼ばれる方法で、プラスチックのループや紐の限界強度を利用します。
手順はとっても簡単!
- まず、値札タグ(紙の部分)を縦にくるくると固く丸めて、細い棒状にします。
- その棒状にしたタグを、プラスチックのループ(紐)の輪の中に通し、T字型になるように固定します。
- あとは、その棒状になったタグの端を持って、プロペラのように一方向にくるくると回し続けるだけ!
こうしてねじり続けると、紐に強烈なねじれ圧力がかかり、ある瞬間に「プチン!」という音と共にきれいに破断します。この方法の最大のメリットは、刃物を使わないため、誤って洋服の生地を傷つけるリスクが物理的にゼロであることです。
ただし、ユニクロなどの一部の商品に使われている「極めて強度の高いナイロン製ループ」や、布製の太い紐の場合は、いくら回しても切れない(むしろ指が痛くなる)ことがあります。数回回して「これは硬すぎるな」と感じたら、無理をせず店員さんに頼むか、大人しくハサミを用意するのが賢明です。
除光液で値札を綺麗に剥がす際の注意点

頑固に貼り付いたシールや、パッケージに直接インクで印字された値段を消す時に「マニキュア用の除光液(ネイルリムーバー)」を使うという裏技を聞いたことがある方も多いと思います。除光液に含まれるアセトンという成分には強力な溶解力があるため、確かにシールの粘着剤やインクをスルスルと溶かしてくれます。
しかし、この方法は諸刃の剣であり、素材選びを間違えると取り返しのつかない失敗を招きます。
プラスチックへの使用は厳禁!
アセトンは、ABS樹脂やスチロール樹脂などの多くのプラスチックを溶かす性質を持っています。透明なプラスチックケースやアクリル素材のパッケージに除光液を使ってしまうと、表面が白く濁ったり(白化)、溶けてデコボコになったり、光沢が失われたりする恐れがあります。
せっかくのプレゼントが白く曇って汚くなってしまったら、元も子もありませんよね。除光液を使用して良いのは、基本的に以下の素材のみと考えてください。
- ガラス瓶(香水やジャムなど)
- 陶器(マグカップやお皿の裏など)
- 塗装されていない金属缶
プラスチック製品や、表面にツヤ加工が施された紙箱などの場合は、除光液は避けるのが無難です。代わりに、「消しゴム」を使って根気よく粘着残りを擦り落とすか、「ドライヤー」の温風を当てて粘着剤を柔らかくしてからゆっくり剥がす方法をおすすめします。ただし、ドライヤーも当てすぎると熱でパッケージが変形するので、様子を見ながら慎重に行ってくださいね。
本や化粧品の箱にある値段の消し方
プレゼント選びで一番の難関と言えるのが、「本」や「デパコス(高級化粧品)」です。これらはタグでぶら下がっているのではなく、商品そのものや外箱に直接値段が印刷されていることが多いため、切り取ることも剥がすこともできません。
本の価格表示(ISBN)の対処法
日本の書籍には、裏表紙にバーコード(ISBNコード)と共に定価がハッキリと印刷されています。これを修正テープや黒マジックで塗りつぶすと、いかにも「消しました!」という汚い見た目になってしまい、プレゼントとしての品格が下がってしまいます。
ここでおすすめなのが、「幅の合ったマスキングテープやシールを上から貼る」方法です。バーコード全体を隠すのではなく、価格が書かれている部分にだけ、デザインの一部に見えるようなおしゃれなシールを貼ります。また、そもそも本体の価格を見えなくするために、書店で素敵なブックカバーをかけてもらうのも一つの手です。
化粧品の外箱問題と「リボクシング」
デパコスの場合、ブランドの美しい外箱の裏面に、成分表示と一緒に小さく価格が印字されているケースが多々あります。これを削ろうとすると箱がボロボロになりますし、シールを貼るのも無粋になりがちです。
私がよく実践している究極の解決策は、思い切って「箱を捨てる(リボクシング)」ことです。
リボクシング(入れ替え)のススメ
外箱から中身(コンパクトやリップ本体)を取り出し、別途用意した可愛いギフトボックスや、ブランドの巾着ポーチに入れ替えてラッピングします。これなら「値段の印字問題」を一発で解決できるだけでなく、複数のコスメを組み合わせた「自分だけのオリジナルコフレ」のような特別感を演出でき、受け取った方の喜びも倍増しますよ。
通販やマナーも解説!プレゼントの値段を隠すコツ

最近はAmazonや楽天、ZOZOTOWNなどのECサイトから、相手の自宅へ直接プレゼントを配送することも一般的になりました。住所を知らなくてもSNSで送れるソーシャルギフトなども便利ですよね。でも、ここで一番怖いのが「納品書に金額がバッチリ載ってしまうこと」や「値札がついたまま商品が届いてしまうこと」です。
商品は相手の手元に直接届くため、自分で事前に確認することができません。だからこそ、各サイトのシステムや仕様をしっかり理解し、リスクを回避する設定を行う必要があります。
Amazonのギフト設定で金額を消す手順
世界最大級の品揃えを誇るAmazonを利用する場合、カギとなるのは購入手続き画面にある「ギフト設定」というチェックボックスです。
カートからレジに進む際、商品ごとに「ギフトの設定」というオプションが表示されます(または「ギフトとして配送」を選択)。ここにチェックを入れることで、以下の対応が適用されます。
- 納品書の金額非表示: 同梱される納品書から、金額の記載が消えます。
- 値札の処理: Amazonの倉庫から発送される商品の多くは、値札シールが剥がされるか、黒く塗りつぶされるなどの処理が行われます。
(出典:Amazon.co.jp)
ここに注意!マーケットプレイスの罠
注意が必要なのは、Amazon以外の出品者(マーケットプレイス)が独自に発送する商品や、メーカー梱包の大型商品などです。これらは「ギフト設定」が利用できない(チェックボックスが出ない)場合があり、その場合は金額入りの納品書がそのまま同梱されてしまうリスクが高くなります。購入前に必ず「ギフト設定」が選択できるかを確認し、できない場合は一旦自宅に配送してもらい、自分で処理してから手渡しするのが確実です。
楽天やZOZOでのタグ処理と納品書の対応
次に、楽天市場とZOZOTOWNの場合を見てみましょう。この2社はAmazonとは仕組みが少し異なります。
楽天市場の場合:店舗とのコミュニケーションが命
楽天市場は、Amazonのような巨大な倉庫が一括管理しているわけではなく、個々の独立したお店が集まった「商店街」のような場所です。そのため、ギフト対応のルールもお店によってバラバラです。
注文画面の「備考欄」や「通信欄」を活用し、「プレゼント用のため、納品書の金額は伏せてください」や「領収書は同梱しないでください」といった具体的な要望をテキストで入力する必要があります。最近は「ギフト配送」の選択肢を用意している店舗も増えましたが、念には念を入れて確認することをおすすめします。
ZOZOTOWNの場合:有料だが確実なサービス
ZOZOTOWNは、有料のギフトラッピングサービス(資材代込み)を選択すると、専門のスタッフが値札の切り取りや隠蔽処理を行い、金額記載のない納品書を同梱してくれます。かなり信頼度は高いですが、システム上の制約もいくつか存在します。
| 注意点 | 詳細内容 |
|---|---|
| 個数制限 | 1注文につきラッピングできるのは4点まで。5点以上カートに入れると設定できません。 |
| サイズ制限 | 商品の大きさがZOZO指定のギフト資材に入りきらない場合、ラッピング自体がキャンセルされ、通常の梱包(値札付き)で発送されるリスクがあります。 |
| 直送商品 | ZOZO倉庫を経由せず、ブランドから直接発送される商品はラッピング不可の場合が多く、値札処理も行われないことがあります。 |
特に冬場のアウターや大きなバッグなどは「サイズオーバーでラッピングキャンセル」になりやすく、そのまま値札付きで相手に届いてしまった…という悲しい失敗談も耳にします。不安な場合は、やはり自宅受け取りにするのが無難かもしれません。
値札を消し忘れて失敗した時の対処法
「完璧に準備したつもりだったのに、渡した後に値札の消し忘れに気づいた!」 「相手が箱を開けた瞬間、値札シールがチラッと見えてしまった…」
想像するだけで冷や汗が出そうですが、人間だもの、そんなうっかりミスは誰にでもあります。もしそんな状況になってしまったら、どう切り抜ければ良いのでしょうか。
一番の解決策は、「変にごまかさず、その場で明るくネタにする」ことです。
気づいたのがその場であれば、「あ!ごめん、値札取り忘れてた!性格出るなぁ(笑)」と自分から明るく言ってしまいましょう。あなたが慌てて隠そうとしたり、気まずそうに黙り込んだりすると、相手も「見てはいけないものを見てしまった」と気を遣ってしまいます。笑い話に変えてしまえば、その場の空気も和みますし、相手もリアクションしやすくなります。
もし、帰宅してから気づいた場合はどうでしょうか。この場合は、わざわざ連絡して謝る必要はありません。後から「ごめん、値札ついてたよね」と連絡が来ると、相手も「いやいや、気にしてないよ!」と返信しなければならず、かえって手間を取らせてしまいます。相手の優しさを信じて、そっとしておくのが最もスマートな大人の対応かなと思います。
相手に失礼のない渡し方のマナー

プレゼントの値段を隠すことも大切ですが、それ以上に大切なのが「渡し方のマナー」です。どれだけ素敵なプレゼントでも、渡すタイミングや言葉ひとつで印象が大きく変わります。
渡すタイミングは「落ち着いた時」
食事の席で渡すなら、乾杯の直後よりも、食事が終わってデザートを待っている間や、会計が終わってお店を出る前などの「一息ついたタイミング」がベストです。食事の最初に渡してしまうと、テーブルの上で邪魔になったり、料理のソースが跳ねて汚れてしまったりする心配があるからです。
添える言葉で価値を高める
日本人の謙虚さから、つい「つまらないものですが…」と言ってしまいがちですが、これはあまりおすすめしません。せっかく選んだプレゼントが「つまらないもの」になってしまいます。
代わりに、以下のようなポジティブな言葉を添えてみてください。
- 「〇〇さんに絶対似合うと思って選びました!」
- 「これ、私がすごく気に入ってるお菓子だから、ぜひ食べてほしくて」
- 「いつもありがとう。感謝の気持ちです」
値段を隠すという行為は「ノイズ」を消す作業ですが、こうした言葉はプレゼントに「想い」という付加価値を乗せる作業です。この言葉があるだけで、プレゼントの価値は何倍にも膨らみますよ。
プレゼントの値段を隠す心遣いで想いを伝える
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
プレゼントの値段を隠すという行為は、単なる事務作業ではありません。それは、相手に「お返しの心配をさせたくない」「現実に引き戻されず、純粋にプレゼントそのものを楽しんでほしい」という、あなたの優しさと心遣いそのものです。
100均のシールを丁寧に貼ったり、通販サイトの設定を二重チェックしたりと、少し手間はかかるかもしれません。でも、その「ひと手間」こそが、相手への最大のおもてなしになります。もし万が一失敗して値札が見えてしまったとしても、あなたが一生懸命選んだという事実は変わりません。ぜひ、自信を持って、あなたの素敵な想いと一緒にプレゼントを贈ってくださいね。

